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福岡の茅乃舎さんを訪ねました。

【葛ソムリエが、葛を旅する。】

葛ディスカバリー

2018年7月3日、台風の雨と風が吹き荒れる中、福岡の茅乃舎さんを訪ねました。

20180703茅乃舎茅乃舎外観

茅乃舎は福岡市郊外にある茅葺き屋根のレストランです。
地域の食材を使い、旬を大切にし、丁寧に作られたお料理に、遠方からも多くのお客様が来店します。
このレストランから生まれた調味料・食品ブランド『茅乃舎』ではし、家庭でも使いやすいように配合した「茅乃舎だし」が人気の商品になっています。

今回はお食事をいただきながら、葛と和食文化についてのお話を料理長にお伺いしました。

20180703茅乃舎茅乃舎社長と社長ver1

まずは麹をいただきました。甘麹+トマトの麹はトマトがさっぱりしていて、甘みと酸味のバランスが良かったです。

そして先付、玉蜀黍蒸しです。
幸せコーン(生でも食べられる古来しっかりと甘いコーン)を使用しており、少し歯ごたえが残っていてしっかりととうもろこしの味を楽しめます。

20180703茅乃舎とうもろこし茶わん蒸し

前菜(曲げ物)は季節の前菜5種盛り
素麺南京、ズッキーニのグラタン、お寿司(あなご)、冬瓜のそぼろ煮、マスカットヨーグルトは見た目も可愛く、どれから食べようか迷ってしまいました。

20180703茅乃舎木箱に入った料理

スープは「茅乃舎のスープ『大地の恵』」。
大根、人参など根菜のだしを使い、ジャガイモとレンコンの味が感じられます。中に入っているカリッとしたのは煎り米でしょうか。
具材は季節によって変わるそうです。

20180703茅乃舎黄色いスープ

季節の逸品は赤ズイキの煮浸し。
路代おばあちゃん特製ということですが、この路代おばあちゃんというのは豊かな食の知恵を持つスローフードの達人で、茅乃舎を出すときにメニューを一緒に考えてくれた方で、今も料理長はお料理を教えていただいているそうです。

20180703茅乃舎赤ズイキの煮浸し

茗荷豆腐は茗荷ペーストを練り込んだ葛豆腐で、さっぱり爽やかな味。
しっかりと冷えていますが、堅くはなく、なめらかでとろけるような口あたりは葛粉だから出せるのだそう。
時間をかけて練ることでこの独特の口あたりが生まれます。

20180703茅乃舎みょうが豆腐

魚料理は包み蒸し。お出汁の味がしっかりとしているから、薄くても旨味が凝縮されていて、素材の味を消すことはありません。

日本の食文化・食材を継承していく上で料理長が大切にしていることは、醤油、味噌、だしなど日本食の基本を押さえること。
だしと素材が良ければ味付けしなくてもおいしさが伝わるそうです。
7:1:1が基本で、素材の水分に合わせて6:1:1など、足し算や引き算を行うといいのだそうです。

20180703茅乃舎魚料理

葛粉については、とにかく使い心地が良いと料理長。
夏は葛きり、冬は銀あん。揚げ物もかりっとした中にもちっとした食感が出ます。
胡麻豆腐は季節に合わせていろいろな提供の仕方ができるのも魅力。
とうもろこし豆腐、水無月豆腐、茗荷豆腐、南京と鰹だしの豆腐など、旬の食材との組み合わせで季節を味わうことができます。

茅乃舎では片栗粉は絶対に使用しないのだそう。
片栗粉はぼてっとして(堅くなって)しまうけれど、葛粉は上品に仕上がるのだとか。
葛粉を作っているものとして、とても嬉しいお言葉でした。

20180703茅乃舎対談茅乃舎社長と社長

お肉料理は5種類から選べます。
十穀鍋が一番人気。
嘉穂牛有馬煮はカラフルな夏野菜で見ただけで元気になりそうです。

20180703茅乃舎お肉とお野菜

黒豚と旬菜の出汁しゃぶはさば節使用でさっぱりといただけました。

20180703茅乃舎お鍋

茅乃舎ではおいしい料理を提供するだけでなく、月に1回の料理教室以外にも日本酒やワインを旬の食材を使った料理と楽しむイベントや、竹の子掘りツアーなども行っていて、地元はもとより九州全域からもお客様がお見えになるそうです。

茅乃舎が大切にしていることは手間暇を惜しまないことです。
お米は今日使う分だけを朝に精米します。
基本的に朝採れ野菜を使います。
野菜は朝採ってきたものの方が甘いからです。これは農家さんがいてくれるからできることですね。

20180703茅乃舎米味噌汁漬物

釜炊きご飯(白米か十穀米)は十穀米が人気。
朝採り卵と卵かけごはん用の醤油でいただく卵かけご飯がおすすめだそうです。
卵かけごはんというと白米のイメージですが、私はスタッフさんのおすすめ通り、十穀米で卵かけご飯をいただきました。

20180703茅乃舎社長ピン

料理長は今年で13年目。
オープン当時から働いていて、2年前に料理長になられました。
茅乃舎には自然に囲まれた空間で料理をする楽しさがあり、自由な発想で調理できるのだそうです。

茅乃舎では料理人が野菜作りにも携わっていて、料理長も先月はイノシシ除けの柵作りをしていたそうです。
そこまでするのは、自分たちで作ることでお客様に深く情報を提供できるからだと教えていただきました。

20180703茅乃舎葛の和菓子料理

食後のデザートは蓮根粉と葛粉のわらび餅、それから抹茶のカタラーナ。
私たちは特別に葛きりもいただきました。

20180703茅乃舎葛きり

くずきりは黒蜜と、無花果ソース。
旬の食材をソースにアレンジするのは素敵な事ですし、いつものくずきりが今日だけの特別なデザートになりました。

20180703茅乃舎社長と茅乃舎

お腹もいっぱい、気持まで充たされ、幸せを満タンにしてお店を後にしました。

帰りに本社で社長様にご挨拶させていただきました。

20180703茅乃舎会長

茅乃舎として今後取り組まれたいことは、海外に日本の食文化を発信することです。
和食は世界遺産になっていますが、海外で「本物の和食」と呼べるものはまだ多くありません。
今茅乃舎では北米でだしや調味料のネット通販をしていますが、今後はどこかで店を出したいと考えているのだそうです。

和食に興味を持っている人は増えているし、外食より家での食事を楽しむことにライフスタイルが変化してきています。
旬のものをおいしく食べると言うことを伝えたいというのが社長の思いです。

20180703茅乃舎会長と社長

茅乃舎の考え方が日本中、世界中に浸透し、旬の恵みを丁寧にいただく暮らしが広がりますように。
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