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葛の呼び名の由来

クズは和名がそのまま英名「kudzu」になっている数少ない植物の一つです。本種の英名はkudzu-vineもしくはkudzuで、学名はPueraria lobata Ohwiと定められています。
日本書紀(応神天皇19年)には「冬十月の戊犬の朔に吉野宮に幸す。時に国栖人(くずびと)来朝り。因り醴酒を以て、天皇に献りて、歌して曰さく。…」とあります。また、万葉集巻10には「国栖(くにす)らが春菜採むらし司馬の野のしばしば君を思うこのころ」と詠んだ相聞歌がある。
この国栖(くにす)らというのは国栖人(くずびと)のことを指します。上古には奈良県吉野郡吉野川上流の住民を国栖(くず)と呼んでおり、今でもそこには国栖(くず)の地名が残っています。
国栖人というのは大和国家以前の山地に住んでいた人々に与えられた呼び方であったようです。主に岩穴に住んでいた人々であって、祖先の名は石押分と呼ばれていました。この国栖人というのはいわゆる山人の象徴的な呼称であったと考えられています。
国栖の名は都の人々にもよく知られており、9月9日の重陽の節句に吉野の国栖人が古風の歌舞を奏したといわれています。国栖人がつる草の根からでん粉を取り、里に出て売ることがあったので、いつしかその粉に国栖の名が付けられたのではないか、クズという植物名もそこからきているのではないか、と考えられています。
植物名の「クズ」は漢字で書くと「葛」。これは後になってクズの中国名の「葛藤」の葛の字があてられたものです。
ちなみに、クズの英名をarrowrootとしている辞典にもありますが、arrowrootはクズウコン科のMaranta arunsinaceaの英名であり、本種の和名はクズウコンで、クズとはまった区別の植物ですのでおまちがいなく。

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